d_ocha-kai’s diary

お茶やお菓子と本のことなど。

伊藤潤二展の沼

世田谷文学館伊藤潤二展に行きました。

 

駅は芦花公園京王線に乗るのは久しぶりです。下りたのは初めてかもしれません。

駅からは迷うことなく会場に到着できました。

 

女の園の星」で、和山やまさんを知り、

「カラオケ行こ!」「夢中さ、きみに。」と続けて読みました。

ちょうどその頃に、伊藤さんが海外の賞を受賞したという記事を新聞で見た記憶があります。

作品を読んだことはなく、いくつかの有名なシーンをネットで見ただけですが

せっかくだからと初日のチケットをオンラインで予約しました。

入り口近くにお花がいくつも並んで、お客さんも途切れることなく来場し

とても賑やかでした。

 

伊藤潤二さんというより、展示を見た後は先生と呼ぶべきでしょう。

ディープな世界観でした。相当に画面を考えて話をつくり、描くことも

途中で止めることはできない、突き詰めてしまう性格なのだと思いました。

 

視線の向きが正確で、そこに共感が生まれるように思います。

昔の原画は、まさに手描きで描き込んであります。

修正の跡もうかがえて、一枚一枚覗き込んで読みました。

 

しばらく見ているうちに、

現在の漫画家さんにも多大な影響を与えていることがわかってきます。

 

子供の頃のノートや、現在の作業風景、参加型のスペース、海外での反響など満載でした。

会期は9月1日までです。

 

展示場を出るとグッズ売り場があります。

浴衣やタオルなどの布ものからポストカードまで、この機会を逃したら

手に入らないかも、と思うとつい手に取ってしまいます。

レジの列に並んでしばらくしたところ、アナウンスが入りました。

「当日券は完売」「ショップのレジは2〜3時間待ち」

 

文学館を出たのは6時過ぎでした。展示会場と同じくらいの時間をレジ待ちで費やしました。

絵の感動とは切り離された現実感。窓の外は日本庭園。

美少女のグッズをかかえて並びました。

寄り道はしないで帰宅。面白いGW初日でした。