読む手段として利用するのは電子書籍か紙の本、どちら?
という問いについて考え続けています。
インプットの手段としての「紙」の割合はどんどん減っています。
以前は長距離移動の際には読み物の手配をしました。今は電源の心配をします。
30年くらい前のことです。
電車の車内で漫画を読み捨てるというのは、
よく見られる光景でした。
新宿や渋谷といったターミナル駅に電車が到着する頃
後ろの車両から前方の車両に向かって人が走ってきて
荷物棚の上にある雑誌を集めていました。
次のお客さんが乗ってくるまでのわずかな時間に急いで回収された雑誌は
駅を出たところでシートの上に並べられて売られていました。
1日に何度も回収されてくるその本は途切れることなく供給され、
取り囲む人も少なくなかったように思います。
雨の後の路上には濡れた週刊誌がよく落ちていました。
そのような捨て方をよしとしているのではなく、
そのくらい雑誌が大量に発行されていたのです。
駅やホームのスタンド、自販機、駅前の書店で。
通勤の前後に新聞や雑誌、本を手にして
降りるまでの間中、目を通しました。
書店の店頭やコンビニで立ち読みをしている人も珍しくありませんでした。
この数年で、書店の数がぐっと減ったように思います。
駅構内やホームからスタンドが消え、駅前の書店がなくなり。
デパートや駅ビルのテナント、大型書店が減りました。
今では、コンビニの雑誌のラックの半分ほどを梱包材が占めています。
発売日ごとの雑誌の入れ替えと、梱包材の売れた分の補充とは
労力が全然違います。